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人間の言葉を、本質的に理解するAIを目指して。「AEI」開発へのアプローチと強みとは。

プラスゼロが力を入れているAEIとは何か、そしてそれを用いてプラスゼロが実現したい未来について、取締役副社長の永田が語ります。

プラスゼロが取り組む実用的AI、「AEI」について

「AEI(Artificial Elastic Intelligence)」とは、人間同様に本質的な言葉の意味を理解するAIを指し、私たちが作った造語です。
Elasticとは「柔軟な」という意味で、言葉の意味を理解して柔軟な対応ができるという意味合いを込めています。

私たちがAEIを開発しているのは、「人の可能性を広げていきたい」という当社のビジョンに基づきます。
人の可能性を広げるためには、AIができることを拡張しなければならない。そのためにもAEIは欠かせない領域なのです。

AIの可能性は日々進化しており、産業適用も増えています。一方で限界もあり、課題解決に必要なデータを揃えられない場合はAIの性能を十分活用できないこともあります。
例えば人間の言葉の意味を理解できるようにするためには、言語や映像に含まれる本質的な意味を捉えなければいけません。
本質的な意味を表現したデータは一般に十分存在せず、現行のディープラーニングを中心とするAI技術の延長だけでは期待した結果を返せないこともあります。

AEIの対比として使われる言葉として「AGI」というものがあります。これはあらゆるタスクにおいて、人間同等のパフォーマンスを発揮するものです。
完成すれば非常に大きなインパクトがありますが、現状では技術的な見通しが立っていません。
一方、今のAIが人間の言葉の意味を理解できるようにするためには、細かく分けられたタスクごとに非常に大きなコストをかける必要があります。
つまり、広範囲に人間の言葉の意味を理解するエンジンを作ることはコスト的にも難しくなってしまうのです。

そこで私たちは、あらゆる課題を現実的なコストの中で解決できる開発プロセスを求め、部分的なカスタマイズで、より多くの課題に対応できるような汎用基盤を構築しようと考えています。
それこそが弊社が構築しようとしている「AEI」です。

今のAIというのは、1つ1つの課題に対しては非常に高い性能を発揮するということがある一方で柔軟さに欠けているという側面もあります。
私たちは「AEI」の技術開発を通じ、より柔軟なAIを生み出し、第四次AIブームの火付け役となることを目指しています。

「言葉の本来の意味を、自然に機械が理解する」ことをふたつのアプローチから挑戦する

私たちのアプローチのポイントは大きく分けると2つあります。
ひとつは自然言語の独自表現への変換、もうひとつは多様なアルゴリズムの活用です。

「自然言語の独自意味表現」とは
自然言語を機械が扱うときには、まず自然言語を機械が扱える形に変換しなければいけません。
さらに様々なアルゴリズムによって処理を行い、最終的に課題の解決を図りますが、はじめの「自然言語を変換する」というステップで、人間が言語を扱うときに持つ一般的な意味が欠落してしまいます。
その結果、その後どのようなアルゴリズムを使っても最終的に解ける課題が限定されてしまうのです。これこそが現状の自然言語処理の大きな課題なのです。

我々はそれに対し、自然言語の本質的な意味を保持したまま機械が理解できる“独自の意味表現”というものを開発しています。

「多様なアルゴリズムの活用」とは
今、AIではディープラーニングをはじめとする機械学習の技術が中心に活用されています。
機械学習は大変有用で応用範囲も広いのですが、それだけではなかなか解決できない課題もあります。
そこで弊社では、機械学習に加えそれ以外の手法も目的に合わせて最適に組み合わせるというアプローチをとっています。これが多様なアルゴリズムの活用です。

自然言語処理の研究は一朝一夕ですぐに結果が出るものではなく、非常に長期間にわたる、粘り強い取り組みが必要になります。ですから知的好奇心があるというだけで研究を続けるのは難しいものなのです。

プラスゼロでは、そのような研究に粘り強く取り組み続けられるメンバーが多数そろっています。
一般論では「AIが文章を読めるようになるのは難しい」と言われていますが、私たちはいずれできるようになると信じて取り組んでいます。

広範な先端領域において人材プールを確保

プラスゼロでは、先端領域に関する幅広い人材プールを確保しています。その人数はフルタイムパートタイム合わせて150名規模。
さらにそれらの人材を背景に、あらゆる領域の案件について最適なチームを構成しています。

自然言語処理の開発において、多様なアルゴリズムを用いるためには一般的には“文系”と呼ばれる分野と“理系”と呼ばれる分野を横断的にカバーする必要があります。
文系領域では論理学・言語学・心理学・哲学などを用います。対して理系領域では、機械学習・計算機・科学・数学・神経科学などを用います。

プラスゼロでは、これらの文理双方の専門領域を持つメンバーがお互いの知見を持ち寄り、知の創発を起こすことで研究を進めています。

プロフィール

取締役副社長
永田 基樹


東京大学 工学部 計数工学科卒、東京大学大学院 情報理工学系研究科 数理情報学専攻 博士課程修了 博士(情報理工学)。

システム開発のプロジェクトマネージャーや数学の解答データベース構築の運営統括など、数学やテクノロジーを組み合わせた事業開発を得意とする。
大学院では、日本学術振興会特別研究員(DC2)として電力系統や金融システムの安定性解析を行った。
これまでに価値査定プロジェクトやReal Time Biddingのアルゴリズム、値付けや在庫戦略のロジックといったプロジェクトの理論構築を主導した。
全ての人が衣食住の心配をしなくてよくなり、単純労働から解放されて人間らしい活動に特化できる社会を実現するため、 教育・食糧・エネルギー・医療・介護といった分野に取り組もうとしている。